監査法人からスタートアップに転職して感じたこと
これはどんな記事か
監査法人という特殊な環境からスタートアップに転職して感じたことを書いた記事
監査法人時代
IPO支援系をメインとする部署へ入所。最終的に辞めるまでに5社がIPO達成。IPOまでたどり着くことはできなかったが、コンサルや監査を通してIPOのお手伝いをさせていただいたクライアント数は10社を超えていました。
IPO以外では時価総額2,000億円以上の自動車系クライアントの監査を担当し、最終的には現場レベルの責任者まで担当してました。
当時日本で導入した会社があまりないIFRSの導入支援もやっていて、大手の自動車部品メーカーへ2年間出向し、ロードマップ策定から会計方針策定、具体的な実務フローの策定、開示方針の策定まで実施、帰任後はIFRSを用いたIPO支援などもやりながら、複数チームのマネジメントも担当してました。
そもそもなぜ、転職したのか
最終的に辞めるまで、2年くらい今後の監査法人でのキャリアパスを考えたときに、パートナーまでたどり着くイメージが自分になかったことから転職を決意。
転職先は、たまたまIPO支援を通して複数のスタートアップの雰囲気を知っていながら、THE 日本企業である国内の製造業に出向していた経験より、自分の正確に合致していたのはスタートアップだということが、わかっていたので、スタートアップに転職を決意。
スタートアップに転職して感じたこと
自分が転職して思ったことは、まず会計論点に限った場合の会計士の時頭の良さ。ただ、それ以外については会計士が転職してすぐスタートアップに貢献することは結構難しいと感じました。
なにせマーケティングがわかってない、UI/UXがわかってない、ましてや開発状況については当然のこと。そのため、まずは規程とか最低限の内部統制の構築とかコーポレート系でできることを最短でやってけてしまうことが重要だと思います。
自分の場合、そこをやった後、エンジニアに教わりながらSQL、Bigqueryを学んである程度の分析をできるようにしました。そうすると、一気に貢献できることが広まります。例えば簡単にPMやBigqueryとSlackを連携させた自動検知機能の構築などをやっていきました。
あとは徐々に自分の能力を伸ばしていくことになるんですが、このときむやみにやるとゴールを見失ってしまい、モチベーションもどんどんなくなってしまいます。
そこで自分が考えたのは、最低限該当する人たち、エンジニアやデザイナーと会話が成り立つレベルまで立ち上げることを目的に色々な書籍を読むことをです。
例えば、SQLだったら
スッキリわかるSQL入門 第2版 ドリル222問付き! (スッキリシリーズ)
- 作者: 中山清喬,飯田理恵子,株式会社フレアリンク
- 出版社/メーカー: インプレス
- 発売日: 2018/11/30
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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デザインだったら
- 作者: Robin Williams,小原司,米谷テツヤ,吉川典秀
- 出版社/メーカー: マイナビ出版
- 発売日: 2016/06/30
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っていう感じで簡単そうなやつから、その分野の本を3ー5冊くらい一気に読むのがおすすめです。
こうすることで結構体系的に把握することができて、比較的短期間で会話が成り立つはず。
最後に言いたいこと
監査法人に勤務する会計士の人に言いたいのは、スタートアップへの転職は金銭面含めてかなりリスキーですが、監査法人にいる限り身につくことがあまりにないスキルが多く身につくようになると思います。
現在はIPOが少し前と比較してかなり難しく、証券審査を通っても、東証審査で結構覆されたりすると聞きます。ただIPOはスタートアップに転職する上で目的にはならないと思うので、ぜひ色々な会計士の人にスタートアップに転職してほしいなと最近よく思います。